オンライン会議で資料とカメラの映像を同時に画面共有する方法

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はじめまして。最近、動画配信環境の見直しに熱中している koba です。

昨今では、新型コロナウイルス (COVID-19) の影響でリモートワークや、Web 会議を導入する機会が増えています。そこで、今回は Web 会議やオンライン講義で活用できそうなツールを紹介したいと思います。

何故、この記事を共有しようと思ったのか? 理由は、最近アップデートされた OBS Studio (以下、OBS) の機能の中に「バーチャルカメラ」がネイティブサポートしたからです! この機能を使用することで、PinP (ピクチャー・イン・ピクチャー) という、複数の映像を組み合わせて表示するということが可能になります。

具体的には、資料を画面共有しながら、画面の端っこに Web カメラで映した自分も相手に見せる、といったことができます。Web 会議ツールが持つ通常の画面共有では、複数の画面を同時に共有することはサポートしていないのですが、OBS を使えば複雑な操作も必要なくお手軽に使うことができます。

そもそも OBS とは主にライブ配信・録画をするときに使用するソフトです。Web 会議もライブ配信のひとつですから、このソフトを使えば、高品質なプレゼンテーションを行ったり、議事録のために録画をすることだって可能です。OBS は誰でも無料で利用することができます。

使用するツールと環境は以下の通りです。ただし OBS は macOS, Linux もサポートしていますが、バーチャルカメラは現時点で Windows 版のみに実装されています。ただ将来的には他の OS についてもサポートされる見込みです。

→ OBS Studio 26.1.0 から macOS, Linux の環境でもバーチャルカメラに対応しました。

  • Windows 10
  • Web カメラ
  • OBS Studio 26.0.2 (執筆時の最新バージョンを使用しています)
  • ビデオ会議ツール

今回のビデオ会議ツールには「Google Meet」を使って説明していますが、「Zoom」や「Discord」でも同じように動作します。

下記に具体的な手順を説明します。

  1. OBS で資料を取り込む
  2. Web カメラの映像を取り込む
  3. OBS 上で資料とカメラの映像の合成位置を調節する
  4. バーチャルカメラを起動して、ビデオ会議ツールでバーチャルカメラを指定する

とくに難しい操作はしていないので、OBS の操作に慣れたらスムーズに進められると思います。

導入

OBS Studio の公式サイトにアクセスして、最新バージョンをダウンロードしてください。ソフトウェアのダウンロードはこちらから。インストールまでの手順は割愛しますが、特に難しいことはなく OK や Next を進めていけば問題なくインストールできると思います。

資料準備

ビデオ会議ツールで共有したい資料を用意します。今回は、Microsoft PowerPoint の資料を用意しました。Microsoft の公式サイトに、プレゼンテーション用のテンプレートがありましたので、こちらを使用します。

ちなみに私の環境では PowerPoint 2016 を使用していますが、デフォルトの状態だとスライドショーを開始した場合、全画面 (フルスクリーン) で表示されてしまいます。このままだと OBS の操作やビデオ会議の画面を見ることができないので、設定を変更します。画像の赤枠にある「閲覧表示」に切り替えることで、ウィンドウモードでのスライドショーが開始できます。ウィンドウサイズは適当なサイズで調整してください。

OBS の設定

資料の準備ができたら、OBS を起動してください。デフォルトの状態だと、ソースが作成されていないと思いますので、ソース下部にある+ボタンをクリックします。

追加できるソースが表示されるので「ウインドウキャプチャ」を選択します。

そのまま「OK」を選択します。

プロパティの設定画面が開くので、「ウィンドウ」を選択して Power Point を選択します。そのほかの設定についてはデフォルトのままで問題ないでしょう。そのまま「OK」を選択します。

ソースを追加すると、「ウィンドウキャプチャ」という名前でソースが作成されたと思います。この名前は後からわかりやすい名前に変更することもできますが、ここでは説明の便宜上、このまま進めます。

これで OBS 上に資料を取り込むことができました。次に Web カメラを OBS に取り込みます。手順としては、ウィンドウキャプチャのソースを作成した方法とほぼ同じです。Web カメラの場合、追加するソースは「映像キャプチャデバイス」となります。

プロパティを設定する画面まで進めたら、Web カメラの場合は「デバイス」を選択することでカメラの指定ができます。お使いのカメラの名前を指定してソースを追加してください。

ここまでの操作で、資料とカメラの映像は OBS のプレビュー (画面中央) に表示されているはずです。プレビュー画面に表示されているソースは、ドラッグ・アンド・ドロップで好きな位置に配置したり、大きさを変更することができます。

下記の画像は見やすいように調整した一例です。ただ今回は Web カメラではなく、画像を代わりに取り込んでいます。 (本来はカメラの映像が映っているものとお考えください)

ここまでの設定が完了したら「仮想カメラ開始」を選択します。起動するとボタンの文言が「仮想カメラ終了」となります。これでバーチャルカメラの起動が完了しました。

ビデオ会議の起動

では、ビデオ会議ツールでバーチャルカメラを取り込んでみましょう!

Google Meet の場合、会議を作成したあとの設定画面でカメラの指定を設定できます。バーチャルカメラを起動した場合、カメラの項目に「OBS Virtual Camera」が追加されているので、こちらを選択して設定画面を閉じます。

どうでしょうか。Google Meet のプレビュー画面に先ほど OBS で作成した映像が映し出されていると思います。ちなみに映像が反転していますが、これはビデオ会議ツールの仕様なので気にしなくて大丈夫です。ビデオ会議参加者の相手には、反転されていない正常な映像が映し出されています。

あとはこのまま、Power Point を操作してプレゼンを進めるだけです!
資料とカメラの映像が同時に映っているので、発表者の表情も確認できていい感じに会議が進められそうです。

まとめ

いかがだったでしょうか。OBS を使えばこんなにも簡単に PinP の映像を共有することができます。以前は、プラグインや CLI を使って準備する必要があったのですが、今では OBS 単体で完結するのでずいぶんと導入難易度が下がったように思えます。COVID-19 の影響で、Web 会議やオンライン講義の需要が高まったことが背景にあるのでしょう。

今回はもっとも手軽に利用できる OBS とビデオ会議ツールの連携について紹介をしました。ビデオ会議ツールに搭載されている通常の画面共有と違って、デスクトップ画面全体を映しているわけではないので、メモ帳などカンペ用のウィンドウを用意しても相手に表示されることがありません。

もしマルチモニターを持つ PC 環境であれば、片方は画面共有用の資料を映しておき、メインモニターではメモ帳を開くことで、先の問題は対応はできると思います。ただノートパソコンやシングルモニターだとこの方法は使えません。そんなときは OBS を使えば解決です。

ここで紹介した配信方法はほんの一例。OBS には他にもさまざまな機能が搭載されています。「シーン切替」という機能を上手く活用すれば、映したい画面を事前に用意しておいて、シーン切替で瞬時に画面を切り替えることができます。たとえば、講義の途中に動画を再生するとか、プレゼンの途中で休憩中や離席中の画像を見せたりなど……。Web セミナー、オンラインセミナーでは活用できそうですね。

オンラインLT (Lightning Talk) も OBS と連携して使えば、一味違うプレゼンになること間違いなしです! ぜひ活用してみてください。

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